第2部 保護者が望む支援とは・・・
  〜スキットを通じて考える校内支援の実際〜

 スキットの台本  ※出演者へ配布した資料に一部補足で追加、修正してます。

★キャスト★

・保護者(学校へ相談する母)
・たまたま受付した先生
・特別支援教育コーディネーター
・担任教師
・部活動の顧問の先生
・学校長
・さわやか相談員(*)

*児童生徒の相談や指導援助を担当し、担任や養護教諭との連携、学校・家庭・地域の連携を図るために中学校に設置されているさわやか相談室に勤務する(埼玉県独自制度)


★出 演★

・にわかに指名されたメンバーで構成されたチューリップ劇団団員(おやじとハハたち)
・ティーンズ(中高生のサークル活動)でお世話になっているスクールカウンセラーの先生


★ファシリテーター兼コメンテーター★

 瀬戸口先生 & 溝井理事長


=シーン1=
 保護者が特別支援教育コーディネーターの先生を訪ねて学校に相談する。 

中学2年山田太郎君、小4の時にAS(アスペルガー症候群)/LD(学習障害)と診断された。
小5、6年は担任の先生の配慮もあり大きな問題もなかった。
中学に入学する際、一応診断名は担任の先生に告げたが、特別な配慮がなかった。
学年が変わって、担任も変わった。二学期に入り最近、登校を嫌がるようになり担任にも相談したが、親がもう少し厳しく対応するように言われ、その後、先生に対して不信感があり何も言えなくなった。校長先生は評判があまりよくなく相談する気にもなれない。
勉強にもついていけなくなっているし友達もいない。無気力な様子で家ではゲームばかりしている。
学校でいじめにあっているのでは?と心配しているが、本人に聞いても答えてくれない。学校にはコーディネーターという先生がいるのを知り、今日は思い切って訪ねてみた。


(学校にて)

母:「あのー、特別支援教育コーディネーターの先生とお話したいのですが・・・」

たまたま受付した先生:「コーディネーター?誰だろう・・・少々お待ち下さい。」


 〜少々時間あり、入れ替わり〜

コーディネーター:「はい、私ですが」

母:「あのー、うちの子のことでご相談があるのですが・・」

コーディネーター:「何年何組のどなたですか?」

母:「2年1組の山田太郎の母です。うちの子が最近、学校に行きたくないと言っています。このまま不登校になってしまうのが心配です。小4の時、アスペルガー症候群と学習障害があるお医者さんから言われました。中学に上がる時に一応お話したのですが、学校では何もしてくれてなかったんでしょうか?最近、無気力で朝も起きられません。ゲームばかりしていて、私には何も話してくれません。お友達から聞いたのですが、大好きな部活の吹奏楽でうちの子ピアノが弾けるのにパートを与えてもらっていないそうですが本当ですか?うちの子は小さいときからピアノを習っているので弾けるのですが・・?どういうことなのでしょうか?」

コーディネーター(心の声):“2―1の山田君?知らないなー。担任の先生は誰だ?担任や校長は知っているのかな?発達障害があるのならやっぱり私の担当なのかな?まず落ち着いてもらわないといけないし・・・。さて・・・。”
「わかりました。私のほうから担任に話を聞いてみます。後日、山田さんにお電話しますので、時間の都合をつけてお話をする席を持ちましょう、そういう感じでいかがでしょうか?」


母:「わかりました。とにかくお願いします。」


 〜 母親が帰り、担任が登場〜


コーディネーター:「○○先生、ちょっとすみません。先生のクラスの山田君のことでお話したいんですが。最近、変わった様子などありますか?実は登校渋りがあるらしいのですが。お母さんはいじめなどがあるのではと心配しています。」


担任の先生:「いえ、特に変わったことはないですよ。彼はおとなしい性格で目立つ子じゃないので・・・。いじめもないと思いますよ。あー、そういえば1学期、給食のとき突然泣いてしまったことが一度だけありましたが・・・。その他は心当たりがありません。お母さんの心配しすぎじゃないですか?男の子なんだからもう少し厳しくした方がいいのに。まったく・・・。それじゃ。」


コーディネーター(心の声):“担任に問題意識がないのに、私にどうしろっていうんだろう。校内委員会を開くように研修会では言われたけれど・・・やってみるか。”

=シーン2=
  とりあえず支援会議をやってみよう

(シナリオは用意してないので、出演者の経験と度胸で全てアドリブで行う。)

コーディネータの声掛けと調整により、次のメンバーが都合をつけてとりあえず集まった。(本当はとりあえずはよくない)
(支援会議参加者:校長先生、担任の先生、部活動の顧問の先生、特別支援教育コーディネーター、さわやか相談員、太郎の母の6名)
さあ、とにかくコーディネータの発声で支援会議は始まった。