《独立行政法人福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」助成事業》
NPO法人チューリップ元気の会2009年度開催講座
発達障害の人でも使える福祉シリーズ
がんばろう! 助け合おう!  そして、福祉サービスも使ってみよう!
【第3回】事例から学ぶ福祉サービス・勉強会①
             ~ 幼児・小学生保護者向け ~

 2009年9月30日開催
【一問一答!】 参加者からの質問に対する講師 加藤保さんからの回答です 
Q1 手帳について
 なぜ、発達障害が精神保健福祉手帳なのですか。精神障害者と位置付けられているのですか。

A1 現在、障害者手帳(国が制度として認める手帳)は身体障害者手帳、知的障害者手帳(療育手帳)、精神保健福祉手帳の3種類あります。現在は「発達障がい者手帳」というような制度がないため、精神保健福祉手帳が最も適当との考え方からと考えます。新たな制度にしていくために長い年月がかかっています。
   
Q2 小1でWISKの検査結果でADHDのグレーゾーン、小4でアスペルガー症候群の傾向が強くなり、教育委員会で通級学級を進められ通い始めました。コミュニケーションはかなり下手です。IQは100を超えます。手帳はとれないでしょうか。
A2 現状では手帳取得は困難かと思います。「障がい」という言葉を独自のイメージ(手帳取得=障害固定)でとらえていますので、発達障害は変化するし、発達障害の概念も変化していき、厳密な定義がない状況です。今後、より明確になればと思っています。

Q3 療育手帳を取得できるのは何歳までですか。親が亡くなっていたら誰が申請できますか。
A3 身体障害者手帳や精神保健福祉手帳と異なり、障がいとなる「病状等の発生」が20歳未満となっています。母子手帳など大事に保管しておいてください。
 親が亡くなっても障害者手帳取得の条件が整っていれば親でなくても申請できます。

Q4 小3でアスペルガー症候群と診断された親です。
 発達障がいの認知の大切さはよくわかりました。一生食いっぱぐれのない仕事に就いてほしいと願っていますが、人生を楽しく生きて働ける人間になるために大切なことは何だと思いますか。

A4 親御さんも働かれた経験があると思いますが、働いて収入を得るには、企業等に「雇用のメリット」がなければ雇ってもらえません。自らの努力がなければ、障がいの有無に関係なく働くことはできないと考えます。私たちも日々「人生を楽しく生きて働ける人間になる」そのような働き方ができればと願っています。あなたのお子さんだけそのような働き方ができるということや制度を創ることは困難ではないかと考えます。

Q5 子どもは10歳で特別支援学級にいます。IQは81~85位です。手帳は持っていません。難しいと言われています。地域で、家族で生活していく上でどのようなことを今から心がけるべきでしょうか。
A5 地域で生活してゆくことを基本において、お子さんを支援するのが行政の目的です。まずは、生活基盤を学校生活においているわけですから、学校の先生らと良い関係をつくっていただきたいと思います。
 手帳取得は難しいと言われているようですが、まずは正式に市町村役場に障害者手帳の取得申請をしてください。IQのみで考えるのではなく、生活指導等も含め相談し、記録に留めておいてください。それらを参考に今後もこころがけなければいけないことを学ぶようにしていただきたい。

Q6 手帳取得の申請書類の中に児童票というのがあり、主訴(ケース概要)というのがありますが、どんなことをポイントに書いたらよいのでしょうか。
A6 手帳取得の場合、知的障がい、精神障がいの場合、特に生活状況の確認が必要となります。生活歴や病状等を確認しますので、ありのままの現状や思いを伝えて構わないと思います。特別なポイントはないと思っています。